「女性の薄毛お悩み」と「男性の薄毛お悩み」は本質的なところで大きく異なります。男性には男性の…女性には女性の薄毛要因がございますので、ご自身の性別を踏まえた対策が必要になります。
よく言われるような「薄毛に効果的な対策」の中には、自分にはフィットしないものもございますので、性別的な特徴を踏まえた上で薄毛対策をご実践ください。
当コラムでは、女性の薄毛お悩みの原因と対策についてご紹介します。
貴女の薄毛を引き起こすものはどれでしょう…?
薄毛対策の記事やコラムを見ていると、実に様々な薄毛原因が紹介されています。具体的なところでは、概ね次のようなポイントを目にすることが多いのではないでしょうか。
薄毛をもたらす要因
- 男性ホルモンがもたらす髪の発育妨害
- 食生活の乱れ(栄養面の不足)
- 不規則な睡眠習慣(成長ホルモン分泌量の影響)
- 不適切な頭皮ケアやシャンプー習慣(頭皮環境の乾燥)
- ホルモンバランスの乱れ、もしくは減少
- ストレスがもたらす毛細血管の収縮
- 運動不足による代謝や血流の滞り
このように見ると、すぐに自分で対策できそうなものもあれば、「これって自分の髪のボリューム低下にも関係しているの?」と思えるようなものもあると思います。
女性と男性に共通するものと共通しないものがごちゃ混ぜになる形で掲載されているため、女性にとっては少しずれているポイントが気になるところだと思います。
「どれが女性の薄毛原因を引き起こしているものなのか?」については、概して「ホルモンバランスの乱れ」や「ホルモンバランスの減少」が中心的な要因だとお答えできます。
ただし、これは個々の生活習慣によって強化されてしまうことが多いため、上記の中で「これは無視しても良い」というものは限られています。
【女性の薄毛】原因と背景事情
女性の薄毛お悩みは男性のような明確な薄毛症状とは異なり、どちらかと言うと「全体的な髪のボリューム低下」や「分け目部分の薄毛(地肌の露出)」などが多いです。
このような症状を「びまん性脱毛症」と呼んだり、近年では「女性男性型脱毛症(FAGA)」と呼んだりします。
30代以降に減少し始める「女性ホルモン」が毛髪に影響…
女性の薄毛お悩みは20代後半、もしくは30代以降の女性に多くなっています。これは女性ホルモンの分泌量のピークが20代の後半、もしくは30代の前半くらいにあることと大きな関係があります。
女性ホルモンの「エストロゲン」は髪にツヤやハリをもたらすもので、この分泌量が低下し始めることで少しずつ髪のボリューム低下などのお悩みが顕在化してくるのです。
女性の薄毛要因の核になっているもの
ホルモンバランスの乱れ、もしくは減少
女性にとってのホルモンバランスの乱れや減少に関しては、「男性の男性ホルモンを要因とした薄毛症状」とは少し異なっており、他の生活習慣と密接に結びついているという特徴がございます。
また、既にご紹介しているように30代以降になると女性ホルモンの分泌量は物理的に減少するため、どなたでも「加齢」によって徐々に髪のボリューム低下は引き起こされてしまう点を踏まえておく必要があります。
女性の場合、生活習慣のあり方は薄毛リスクに大きく影響する!?
女性の場合、女性ホルモンの「エストロゲン」や「プロゲステロン」の分泌割合は月経リズムによって日々変化するものであり、生活のあり方次第で容易に乱れや減少が引き起こされます。
女性ホルモンがあることで男性のような明確な薄毛を引き起こすことは稀なのですが、生活習慣のあり方次第ではホルモンバランスが大きく乱れてお肌の不調や髪のボリュームなどに影響を与えてしまうことがあります。
慢性化した場合には、薄毛リスクにもなり得ますので、生活習慣は特に女性の場合には軽んじるべきものではありません。
女性の薄毛要因を後押しする生活習慣
- 食生活の乱れ(栄養面の不足)
- 不規則な睡眠習慣(成長ホルモン分泌量の影響)
- 不適切な頭皮ケアやシャンプー習慣(頭皮環境の乾燥)
- ストレスがもたらす毛細血管の収縮
- 運動不足による代謝や血流の滞り
こちらの生活習慣の中で、女性のホルモンバランスに影響を与えないものと言えば、3つ目の「不適切な頭皮ケアやシャンプー習慣」くらいだと思います。
それ以外のものは少なからず「ホルモンバランスの乱れ」をもたらす可能性のあるものですので、女性で薄毛やボリューム低下に悩んでいるという場合は「生活習慣に対するケア」が大切になると考えることができます。
女性の場合、男性ホルモンの影響は少ない?
男性の薄毛症状に圧倒的な影響をもたらす「男性ホルモン」については、女性の場合、男性のような強い作用までは引き起こしません。
これは女性に分泌される男性ホルモンの量が男性比で10分の1程度に過ぎないことと、女性であるという時点で「女性ホルモン優位な状態」が維持されやすくなっているためです。
ただし、40代半ばもしくは40代後半くらいで女性ホルモンの「エストロゲン」が急激に減少し、最終的に閉経を迎えて女性ホルモンがほとんど分泌されなくなってくると、本質的に少ない男性ホルモンであっても「薄毛リスク」として影響し始めることもあります。
女性の薄毛症状の顕在化レベルを深い部分で左右するもの
男性ホルモンがもたらす髪の発育妨害
遺伝的に男性ホルモンの「テストステロン」が「ジヒドロテストステロン(DHT)」に代謝されやすいかどうかで、女性であっても加齢による髪のボリューム低下が同世代の女性に比べて顕著に出てしまうケースがあります。
これは、女性ホルモンの減少を受けた男性ホルモンの台頭によって顕在化してくる「遺伝的な差」だと考えられます。40代後半くらいで「地肌が見えてしまうような強めの薄毛お悩み」を抱えているという場合は、不足したエストロゲンを補えるような食生活のケアが重要だと言えます。
概して、10分の1程度の男性ホルモンが女性の頭髪に与える影響は限定的ですが、遺伝傾向は無視できるレベルだとは言い切れませんので、男性ホルモンの影響に悩まされてしまうケースもあることを記憶に留めていただければと思います。
【女性の薄毛】効果的な治療法
女性の薄毛症状に対する治療としては、個々の患者さまがどのような生活習慣を持っているのかを客観的な視点で分析することが大切です。
ご自分の生活習慣に関しては、指摘されなければ「え!?これって普通じゃないの?」と見逃してしまっていることもあると思いますので、ぜひ当院のような専門的なクリニックにご相談にいらしてください。「無料カウンセリング」を実施しています。
女性の場合は使える治療薬にも制限がある!?
女性の場合は、男性患者さまに用いるAGA治療薬をそのままお渡しできないような事情もございます。厚生労働省の注意喚起にもあるように、ある種のAGA治療薬を女性が服用したり触ることには大きなリスクがあります。
このため「内服治療」というスタイルではなく、たとえば女性ホルモンの代替物になり得る「大豆イソフラボン」を食生活の中で摂っていただくようなアドバイスをさせていただいたり、お伺いした生活習慣の中で改善すべき箇所があった場合に具体的な助言をさせていただいたりしています。
間違っても、ご主人が服用している「AGA治療薬」を効きそうだからとこっそり服用するようなことは絶対にしないようにご注意ください。
「無料カウンセリング」では普段見逃しがちなポイントを専門家ならではの視点で掘り下げさせていただきます。ご相談いただくだけで解決策のヒントが得られるケースもございますので、どうぞお気軽にご活用ください。