薄毛に関しては一般的に何歳くらいから悩みを持ち始めるのでしょうか。また、自分の薄毛が気になっているという人の割合は成人している男女の中でそれぞれどれくらいの割合を占めるのでしょうか。
このあたりの素朴な疑問について、わかりやすいアンケート結果が「ホットペッパービューティーアカデミー」より公表されていますのでご紹介いたします。
薄毛の実態を把握していただき、薄毛対策の動機やきっかけにしていただけますと幸いです。
「薄毛を感じ始める年齢」と「薄毛を気にしている人の割合」
当コラムでご紹介するデータは、株式会社リクルートライフスタイル「ホットペッパービューティーアカデミー」が2019年に実施した「薄毛に関する意識調査2019」の結果を一部抜粋させていただいたものです。
2つの集計グラフをご紹介する前に、アンケート方法や対象者などのアンケート概要についてご案内いたします。
アンケート概要
- 調査方法:インターネット調査
- 対象者条件:全国20~69歳男女、現在「薄毛である」と回答した人
薄毛に関する意識調査2019
調査対象
- スクリーニング:50,000人 ※人口動態に基づき性年代を割付
- 本調査:2,063人 ※スクリーニング調査での出現率をもとにウェイトバックを実施
調査期間
- スクリーニング:2019年6月7日(金)~2019年6月10日(月)
- 本調査:2019年6月11日(火)~2019年6月12日(水)
薄毛お悩みを感じ始める年齢のピーク 男性:40代前半、女性:50代前半
出典:株式会社リクルートライフスタイル「ホットペッパービューティーアカデミー」
上記折れ線グラフは、「薄毛に関して何歳くらいから気になり始めましたか」という問いへの回答がまとめられたものとなっています。ご覧のように男性では「40代前半(16.0%)」が最も多く、女性で最多の「50代前半(17.6%)」よりも薄毛お悩みを感じ始めるタイミングが早いことがわかります。
また、折れ線グラフの傾斜からは、男性の場合には年齢に対して規則正しく薄毛お悩みが増加しているのに対し、女性に関しては40代や50代で急激に薄毛お悩みが増えていることがわかります。これは、閉経に伴う「女性ホルモン量の変化」が関係しているためでしょう。
閉経が近づくにつれて急激に女性ホルモンの分泌量が減少していき、これが女性特有の「毛髪のボリューム低下」といったお悩みをもたらしやすくなっています。
男性の薄毛症状の多くは「男性型脱毛症(AGA)」と言われるものであり、薄毛因子としては「DHT」と呼ばれる悪玉男性ホルモンが働いていることがわかっています。
DHTが産出されやすくなるタイミングは人それぞれに異なるため、女性ほどの顕著な偏りは認められにくくなっています。
薄毛に悩み始める年齢の平均値としては男性が38.2歳、女性が41.4歳
男性の薄毛お悩みが発現する年齢的なピークは40代前半ですが、中には若いころから薄毛お悩みを抱えることもあるため、年齢の平均値を取ると38.2歳ということになります。
女性については41.4歳が薄毛お悩みを感じ始める平均値になっています。
薄毛を気にしている人の割合 男性:5人に1人程度、女性:10人に1人弱
出典:株式会社リクルートライフスタイル「ホットペッパービューティーアカデミー」
上記の棒グラフは、男女それぞれ25,000人程度を対象に自分の毛髪についてあてはまるものを答えていただいたものになります(過去3年分のデータがまとめられています)。
2019年のデータでは、ご覧のように成人男性で26.5%の人が自分を薄毛だと認識しており、薄毛の自覚を持ちつつそれを気にかけている男性は全体の20.3%(≒5人に1人程度)おられるということになります。
この数値から読み取れることは、薄毛であると自覚している男性の多くが薄毛に対して何かしらの引け目を感じているという点です。実際に数値から計算してみると(20÷26.5=約75%)、自覚症状のある薄毛男性の4人に3人は自分の薄毛が気になっていると分析できます。
薄毛症状を自覚している人の中には軽度の薄毛症状も含まれるはずですので、やはり薄毛を自己認識している大半の男性は薄毛に対してある程度強い危機感を抱いていると想像できます。
女性の場合には、女性全体の9.5%が自分を薄毛だと認識しており、それを実際に気にかけている人は8.7%(10人に1人弱)という結果になっています。
こちらも実際に計算してみると8.7÷9.5=約92%ということになりますので、女性の方が自分が薄毛になっているときの危機感を男性よりも強く持っていることが伺い知れます。
もちろん、女性ですので男性のように地肌が強く露出するような薄毛ではないと想像されますが、やはり美に対する意識の強さはこのような数値の違いをもたらしてくるのでしょう。
薄毛を気にしていても、全員が対策をしているわけではない…
自分の薄毛を自覚しており、実際に何かしらの薄毛対策をしている人の割合については成人男性全体で見ると12.1%という結果になっています。
薄毛について自覚のある男性は全体で26.5%でしたので、こちらも計算してみると(12.1÷26.5=約46%)、薄毛の自覚があり対策まで実施できている人は薄毛自覚者全体の半分に満たないことがわかります。
女性の場合は、対策まで立てている人は女性全体の5.4%になっており、薄毛自覚者9.5%中の対策実施者の比率を調べると(5.4÷9.5=約57%)、男性で届かなかった過半数を超えていることがわかります。
それでも全体としては「自覚しつつも対策できずに悩み続けている薄毛患者さま」が多数おられるということですので、当院としましては専門医を訪ねることの大切さをお伝えしておきたいと思います。
クリニックならベストソリューションがご提案できます!
多くの男性が陥りやすい「男性型脱毛症(AGA)」と、40代以降の女性に多くなってくる「女性男性型脱毛症(FAGA)」の薄毛メカニズムは少し異なっています。
善玉の男性ホルモンが変化してしまった「ジヒドロテストステロン(DHT)」が薄毛を牽引するのがAGAで、ホルモンバランスの乱れや減少、生活習慣などが複雑に絡み合っているのがFAGAだと言えるでしょう。
男性型脱毛症(AGA)と女性男性型脱毛症(FAGA)の背景事情の違い
- 男性型脱毛症(AGA)
ジヒドロテストステロン(DHT)という悪玉男性ホルモンが原因となっていることがはっきりしている - 女性男性型脱毛症(FAGA)
ホルモンバランスの乱れや減少、種々の生活習慣などが複合的に絡み合っていることが多い
※女性男性型脱毛症(FAGA)は、従来までは「びまん性脱毛症」と呼ばれており、内容としては同じものを指しているとお考えください。
男性には処方薬のご提供、女性には生活習慣などの改善をご提案
男性の場合には生活習慣は関係ないということではありませんが、AGAの場合には直接的にヘアサイクルを乱してしまうDHTという脱毛因子がございます。
こちらについては、お薬の力で抑制することができますので、まずは医学的にエビデンスの取れた治療薬を服用いただくことが近道になってきます。
一方の女性の薄毛作用については、「ホルモンバランスの乱れ」に繋がる生活習慣を改善することが有効になるケースが多く、「大豆イソフラボン」などの栄養素で減少してきたエストロゲンを補ってやる方法なども考えられます。また、男性に使えるお薬が副作用の観点から女性には処方できないといった場合もございます。
いずれにしましても、クリニックでは患者さまを個別に診察させていただく中で個々に最適な発毛プラン(薄毛予防プラン)をご提案できますので、一人で悩まずに専門医を訪ねることが大切になってきます。
随時「無料カウンセリング」を実施していますので、お気軽にご利用ください。